懐かしき高校時代
ある方とお話しいていた時のこと。
その方の娘さんが、歌がとにかく大好きで大好きで、
いつもお風呂で延々と歌ってて、うるさくてかなわない・・・と愚痴ってらした。
微笑ましいねと笑いながら、思わず、自分の高校生の頃を思い出す。
バンド活動をしていたあの頃、
とにかく歌う事が楽しくて、本当に毎日歌の練習していた。
練習は自宅の2階の自室で、雨戸を閉めて、
レコードを大音量でかけ、それに合わせて歌う。
学校が終わると、早く練習がしたくてしたくて走って家に帰ってたな~。
それこそ何時間も、長い時は8時間くらい歌っていた。
最初に音を上げたのは同居している祖母だった。
1時間くらいは我慢しているのだが、
そのうち突然ドアが開き、
「うるさい~~~!! アホみたいに怒鳴ってこの子は!!」
(ロックだから怒鳴ってるように聴こえるらしい)
「そのドロドロドロドロドロいう音も何とかならへんの!」
(レコードの低音がそう聴こえるらしい)」
と文句を言ったものだ。
RUNAWAYSという女性ロックバンドの「チェリー・ボンブ」という曲を
毎日大声で練習していたある日、
隣の家の4歳の女の子が、「ちぇ~~り ぼ~~ん♪」と、
この曲のサビを歌っているのを耳にしたときは、さすがにビックリした。
隣の子が覚えるくらい、繰り返し歌っていたらしい...。
当時は同級生の女子4人と
「Secret Damage」という名の、レディース・ロックバンドをやっていたのだが、
その練習も、今思えばとっても原始的。
放課後の教室で、
ラジカセをスピーカー代わりにマイクをつなぎ、
ペラペラのちゃっちいアンプにギターとベースを両方無理矢理つっこみ、
ドラムは本当にバケツを叩いてた。
それでもロックバンドらしく、髪を振り乱してノリノリで練習してると、
ガラッと教室の扉が開き、
「コラ~~~!!!うるさいんじゃ~お前らは!!」
と先生の怒鳴り声。
貸スタジオなどが近所にほとんどなかった時代、
どこへいってもうるさがられたのだが、
一カ所だけ、とても我慢強く耐えてくださる方がいる場所があった。
バンドのリハーサル場所に、困っていた我々に、
熱心なクリスチャンだったドラムのKちゃんが、
シスターからイエス様のありがたいお話を聞く...という条件付きで
なんと教会の神殿という、ロックバンドにはおよそ相応しくない場所を
貸していただくという話をつけてきた。
ここには、自分たちのドラムセットや、アンプ類を運び、
遠慮なくドンチャンやってたのだが、
1時間もするとシスターの眉間に縦ジワが浮かんでくるのがわかる。
それでも親切なシスターは、一言も文句を言う事はなかった。さすがだ。 笑
ああ懐かしいあの頃。
バンドのメンバーはギターのYちゃん以外は消息不明になってしまった。
どうしてるのかな。
「SECRET DAMEGE」のプロモ写真。ロックバンドらしく、カッコつけてます 笑後列左端が私。